コラム

生活を陰で支える「水の道」

 蛇口をひねれば綺麗な水が出て、使用した水は安全に流れていく。この当たり前の日常を道路の下や壁の裏で支えているのが配管材です。

かつて主流だった「鉄の管」は、錆びやすく重いという弱点がありました。そこに1950年代、積水化学が日本で初めてプラスチック(硬質塩化ビニル)製の「エスロンパイプ」を開発。軽くて錆びず、寿命が劇的に長いプラスチック管は、日本の水道インフラを爆発的に普及させる原動力となりました。

現在、セキスイのパイプは用途に合わせて大きく3つのファミリーに進化しています。

1. エスロンパイプ(塩化ビニル管)

最も普及しているスタンダードなシリーズ。用途に合わせて肉厚や素材の配合が変わります。

  • VP管(一般管): グレーの管。戸建てやビル、工場の給排水に幅広く使われる万能選手。
  • VU管(薄肉管): 少し薄手の管。圧力がかからない一般住宅の雨水や下水排水用。
  • HIVP管(耐衝撃管): 濃いブルーの管。衝撃や地震に強く、冬場の寒さでも割れにくい水道用。
  • HT管(耐熱管): 茶褐色の管。最高90℃の熱水に耐え、給湯器まわりや温泉地などで活躍。
塩ビパイプ画像2

2. 架橋ポリエチレン管(エスロペックス)

現代の「住宅内の給水・給湯」の主流です。 最大の強みは「曲がる」こと。従来の塩ビ管のようにエルボ(継手)を使って細かく接着していく必要がなく、ホースのように1本でスルリと配管できます。水漏れリスクが激減し、施工スピードも圧倒的に早くなりました。

3. 高密度ポリエチレン管(エスロハイパー)

主に道路の下に埋められる「水道本管(ガス管)」などに使われます。 非常に柔軟で、地面が大きく動いても絶対に壊れないほどの「耐震性」を誇ります。東日本大震災をはじめとする大地震でも破損ゼロという驚異的な実績を残し、日本の災害対策インフラの要となっています。

未来へつなぐ、サステナブルな塩ビパイプはプラスチックの中でもリサイクル性が非常に高く、古いパイプを回収して再び下水道管へ生まれ変わらせる循環システムが確立されています。また、1本で50年〜100年持つ長寿命さは、交換の手間を減らし、CO2削減にも大きく貢献しています。

目に見えない場所にあるからこそ、絶対に妥協できない品質。セキスイのパイプは、今日も私たちのライフラインを足元から実直に繋いでいます。

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