コラム

水を送り届ける「心臓」

 日常の暮らしや産業活動を影で支えている「ポンプ」。蛇口をひねれば当たり前のように水が出る快適な暮らしも、工場で製品が滞りなく作られるプロセスも、すべてはポンプという“社会の心臓”が休まず動き続けているおかげです。

☆建て方・規模で変わる「4つの給水方式」

水道本管から送られてくる水を、どのように各部屋の蛇口まで届けるかによって、大きく4つの方式に分かれます。

① 直結直圧方式(小規模向け)

  • 仕組み: 水道本管の圧力だけで各戸まで水を届けます。ポンプは使用しません。
  • メリット: ポンプが不要なため電気代ゼロ、点検費用も最小限。
  • デメリット: 水道本管の水圧に頼るため、一般的には2〜3階建てまでしか対応できません。 ※各水道事業体の定める配水管水圧及び給水高さの範囲で水理計算上可能なものに適用する。 例)前橋市では、平成11年4月から直結直圧方式で3階建まで給水可能です。

② 直結増圧方式(中規模〜高層ビルで一番人気)

  • 仕組み: 水道本管のパイプに「ブースターポンプ(増圧給水ユニット)」を直接つなぎ、足りない圧力を補って上階まで水を送ります。
  •  例)前橋市では平成31年4月に改正を行い、現在階高65m以下16階建てまで直結増圧式で給水が可能となっています。
  • メリット:
    • 受水槽や高架水槽を設置する必要がないため、スペースを有効活用できる。
    • 貯水による水質劣化の心配がなく、常に新鮮で衛生的な水を利用できる。
    • 貯水槽の定期点検や清掃が不要になるため、メンテナンスコストを削減できる。
  • デメリット: 水道局への協議・申請手続きや、増圧ポンプ自体の定期点検(年1回)が必要となります。

③ 高置水槽(屋上タンク)方式(伝統的な大型ビル向け)

  • 仕組み: 地上の「受水槽」に蓄えた水を、「揚水ポンプ」で屋上の「高置水槽」へ汲み上げ、そこから重力を利用して各部屋に流します。
  • メリット: 停電になっても、屋上の水槽に残っている分は一定時間水が使えます。
  • デメリット: タンクが2つあるため清掃・メンテナンス費用がかさみ、屋上の水槽の定期清掃を怠ると衛生面でリスクが生じます。

④ 加圧給水(タンク+ポンプ)方式

  • 仕組み: 地上の「受水槽」に溜めた水を屋上には揚げず、強力な「加圧給水ポンプ」を使って直接各部屋へ圧送します。
  • メリット: 屋上水槽が不要になり、建物への構造的負担(重量)を抑えられます。
  • デメリット: ポンプが止まると即減水・断水するため、ポンプの信頼性とバックアップ体制が重要になります。

☆川本製作所の製品にみる「給水方式」の進化

近年、多くのビルやマンションで「③や④の貯水槽方式」から「②の直結増圧方式」への改修工事が飛躍的に進んでいます。この潮流を支えているのが、川本製作所をはじめとするメーカーの給水ユニットです。

1. 「直結増圧用インバータポンプ」の高度化

水道管に直結して圧力を加えるため、使用量の急激な変化に対応する高いレスポンスと精密な制御が求められます。川本製作所の増圧給水ユニットは、多段タービン構造と高精度インバータにより、蛇口を開けた瞬間の水圧変化を抑え、常に一定で快適な使い心地を実現しています。

2. 省スペース&施工性の追求

受水槽を撤去して直結増圧用へ変更する場合、狭いパイプスペースや給気口の近くなど限られた空間にポンプを置く必要があります。川本ポンプは、超小型化された「スリム型増圧ユニット」などをラインナップし、既存建物の更新工事を大幅に施工しやすくしています。

3. 受水槽が必要な施設での「加圧ユニット」進化

病院や災害拠点など、「断水時にも水槽に水を残しておきたい施設」では、今も受水槽方式(加圧給水方式)が選択されます。川本ポンプの「推圧給水ユニット(KFE型など)」は、2台〜複数台のポンプを交互・並列運転させることで、無駄な電力を使わず、万が一1台が故障しても止まらない信頼性を担保しています。

省エネ性能や遠隔監視機能を備えた給水ポンプをはじめ、家庭用から大型施設向けまで幅広いラインナップが展開されています。設計資料やハンドブックも継続的に更新されているため、設備更新や新規計画の際には最新情報を確認しながら最適な機種選定を行うことが重要です。

https://www.kawamoto.co.jp

Contact

商材に関するご相談・お見積りの
ご依頼はこちらから

027-251-4191(代表)

Access
TEL お問い合わせ 採用エントリー 採用デジタルパンフレット